『僕の背中には発条があるんだ
壊れて飽きられるまで
あるいは 次のおもちゃが見つかるまでは 酷使される
君自身が オモチャにされたことはあるのかい
順番はいつか巡って来るんだ 突然に 容赦なく』
生徒たちの間で、宮崎を殺したのは誠の亡霊だという噂が流れていた。
そんななか、衛は、誠が生前書いた手紙を持って、学校を訪ねた。そして生徒たちの
前で、「手紙には誠をイジメた人間の名前が書いてある」とウソをつき、誠の位牌に
謝ってほしいと頼んだ。一方、留加は悦男の机から、母親の合成ヌード写真と宮崎の
体罰写真を見つけだす。
『誰かを憎んだり 蔑むことのない やさしい世界に生まれたい
競争もなく 互いに労わり合うその世界では
傷つけあう事や まして 殺すことなどありえない
人間としての尊厳に満ちているんだ』