『僕は次第に 物を飲み込めなくなっているんだ
食べてもすぐにもどしてしまう
学校にいるときはもちろん このうちの中にいてさえ
僕は朝が来るのが恐いんだ
太陽よ どうか僕を照らさないで
暗闇を どうか長く 僕を隠して欲しい』
息子を失った悲しみは、深い懐疑とまだ見えない敵に対する深い憎しみに変わりつ
つあった。衛は誠の遺骨を抱え、校門の前で生徒たちに本当のことを教えてくれと
懇願する。そんな折、衛の元に匿名で封書が届く。そこには、宮崎が誠に体罰を加え
ている写真が入っていた。衛は宮崎を呼び出して問い詰めるが…。
『悲しみや怒りや ましてや喜びの顔を忘れよう
僕は岩になるんだ もう何も感じない
僕は 顔のない岩になるんだ』